かかりつけの婦人科で新型出生前診断は受けられる?
お腹の赤ちゃんが病気を患っていたり、染色体異常があったりすることを早期に知れると、育児していく環境を整える時間を作れます。また、病気や障害の知識を身につけておけば、異常がある場合でも慌てることなく対応でき、リスクの軽減にもつながります。大阪でも新型出生前診断を受ける人が増えていますが、かかりつけの婦人科で受けられるのでしょうか。
新型出生前診断の認定を受けている医療機関がある
お腹にいる赤ちゃんを調べる検査方法はいくつかありますが、中でも「新型出生前診断」は通常の検査とは異なり、先天性の病気や染色体異常を調べる検査です。妊婦健診とは異なっていること、赤ちゃんの病気が判明した場合に母子の心身への対応が必要になることから、以前は限られた医療機関でのみ実施されてきました。しかし、検査を希望する夫婦が増加したこと、赤ちゃんの病気や障害に備えられるメリットがあるため、2018年に一般診療として実施できるようになっています。
ただし、かかりつけの婦人科で導入されているかは、医療機関への確認が必要です。検査ができる設備が整っている、先天性の病気や染色体異常が発覚した場合の専門家による充分な遺伝カウンセリングができる場合には、日本医学会が新型出生前診断のできる医療機関として認定しています。
より万全な体制で臨みたいのであれば、かかりつけにしたい大阪の婦人科が認定を受けているかチェックするとよいでしょう。新型出生前診断は、あくまでも先天性の病気や染色体異常を持つ可能性があるかを調べるもので、病気を確定させる診断ではありません。母体の血液を採取し検査するもので、赤ちゃんを直接的に調べるものではないため、検査を受けるときには両親ともによく話し合い、医師の説明を聞くことが大切です。
かかりつけの婦人科が新型出生前診断を行っていなかったら
出産の準備のため新型出生前診断を受けたかったのに、大阪のかかりつけの婦人科で対応を行っていなかった場合は、かかりつけ医に依頼して紹介状を書いてもらう必要があります。
臨床研究のため、早い時期から大学病院や高度医療を提供する産婦人科では新型出生前診断を実施しており、紹介状があれば一般的な婦人科に通院している患者さんの検査も受け付けていました。この連携体制は今でも変わっておらず、かかりつけの婦人科が対応していなかった場合でも紹介状を書いてもらえば検査を受けられます。調べてもらった結果をみて問題がなければ元のかかりつけで出産でき、疾患の可能性が出てきた場合はそのまま大学病院などに通院し対応してもらえるのです。
注意が必要なのは、新型出生前診断が誰でも受けられるものではなく、制限を設けていることです。妊娠の周期や妊婦さんの年齢、両親の染色体異常の有無、これまで先天性の病気や染色体異常を持つ赤ちゃんを出産した経験があるかどうかをチェックしている医療機関があります。該当しない人は検査を断られる場合があるため、前もって確認しておきましょう。ただし、かかりつけ医が検査は必要だと診断した旨を伝えてくれると、条件に該当していない場合でも新型出生前診断が受けられる可能性があります。
複数の検査を受けて総合的な判断を
新型出生前診断は母体へのリスクが少なく、流産する可能性も低い検査方法です。そのため、導入する医療機関が増えましたが、確定検査ではないことを念頭に置いておきましょう。母体の採血を調べてわかるのは13トリソミー、18トリソミーや21トリソミーです。
かかりつけの婦人科や紹介状を書いてもらい検査に行った大学病院などで陽性が出た場合でも、結果が絶対とはいえないため、詳しく知りたい場合は確定検査を受ける必要性が出てきます。新型出生前診断とは違い、母体への負担がかかる方法であり流産のリスクが高まるため、実際に確定検査を受けるかどうかはじっくりと検討しなければいけません。
かかりつけの婦人科で、新型出生前診断と合わせて超音波検査など、複数の検査を受けて、いずれの検査でも陽性の可能性が高かった場合のみ確定検査を受けるようにするなど、母子へのリスクが少ない方法を選ぶとよいでしょう。
確定検査は羊水検査と絨毛検査があり、かかりつけの婦人科では対応していない場合があります。検査ごとに医療機関を変えたくない人は、初めから新型出生前診断ができる認定医療機関であり、なおかつ陽性だった場合の確定検査まで対応できる病院をかかりつけの婦人科として選べば、1か所で済ませられます。また、陽性だった場合に生まれてきた赤ちゃんへの診療対応も可能な、高度医療を提供する医療機関であればより安心できるでしょう。
大阪にある婦人科で、新型出生前診断に対応できる医療機関は増えています。紹介状を書いてもらうことで別の医療機関で受けることも可能ですが、はじめから認定を受けているクリニックをかかりつけにすれば、よりスムーズに診断を進められます。陽性だった場合のことも考え、医療機関選びを行うとよりよいでしょう。