初期中絶と中期中絶でリスクが変わる?新型出生前診断は早めがいい?
中絶と一言で表現しても、内容に大きな違いがあります。どちらも心理的ストレスを負いますが、手術の内容のみならず、さまざまな違いがあるのが特徴です。また、初期中絶、中期中絶ともに母体への負担がかからないわけではありません。できる限り早く病院やクリニックに向かいましょう。
初期中絶とは
できる限り早期に病院やクリニックで検査を受診しましょう。
妊娠初期に行われる中絶手術のこと
掻把術と吸引法の2種類の手術方法があります。搔把術は、器具で胎児を取り出す手術です。吸引法は、吸引器で胎児を吸い取る方法です。
初期中絶は、麻酔を投与しておよそ15分程度で終了します。痛みもほぼなく、母体へのダメージが少ないので日帰りで行われます。費用は妊娠週数によって変化するので、週数が早いほうがより費用が安くなります。中絶手術を希望するときは、少しでも早く手術することを推奨します。
初期中絶は妊娠11週6日まで対応していますが、母体への負担がまったくないわけではありません。また、母体の心理面からもできるだけ早く中絶を希望する場合は、クリニックや病院に向かうようにしてください。
検査の流れ
病院やクリニックで尿検査を受けます。そこで妊娠を確認した後は、血液検査とエコー検査に進みます。その後、手術日を決めて、手術の内容や注意事項の説明を受けます。質問があれば対応してくれる病院やクリニックがほとんどです。
手術前日
手術前日に子宮口を広げるための準備を行います。また、食事に制限があるので必ず医師の指示に従うようにします。
手術当日
決められた時間に病院またはクリニックに向かいます。持ち物は、パートナーの署名が記載されている同意書、生理ショーツ、ナプキンです。注意事項として、当日は車の運転を控えます。麻酔を投与するからです。そして、マニキュアやメイクは落としておきます。
術前準備および麻酔
同意書の確認が終了すると、術衣に着替えます。その後、静脈麻酔を行います。
手術および術後の観察
15分程度で終了します。手術の後は病院内で体を休めます。歩けるようになった後に診察を受けて、問題がなければ帰宅します。
術後検診
後日、感染症などに感染していないかを確認します。
中期中絶とは
人工的に陣痛を促し胎児を娩出するので、人工死産の扱いになります。
妊娠12週以降に行われる中絶手術のこと
中期中絶は、胎児の成長が進んでいるため、初期中絶と同じ方法で手術ができません。人工的に子宮口を広げて陣痛を促す方法が採用されます。流産させる方法になります。
初期中絶よりも母体への負担が大きく、また心理面の影響も大きくなります。妊娠16週までに完了できるように早めにクリニックまたは病院に向かうようにしてください。また、手術後の行動がまったく異なるので確認しておく必要があります。
検査の流れ
病院やクリニックで尿検査を受けます。そこで妊娠を確認した後は、血液検査とエコー検査に進みます。その後、手術日を決めて、手術の内容や注意事項の説明を受けます。
手術前日
入院が必要なので、入院に必要な道具を持参するようにします。そのほかの持ち物として、パートナーの署名が記載されている同意書、生理ショーツ、ナプキンです。手術前日に子宮口を広げるための準備を行います。また、食事に制限があるので必ず医師の指示に従うようにします。
手術および退院
陣痛促進剤を膣に挿入し、陣痛を促します。胎児を娩出します。その後の体力回復具合をみて退院します。
死産届
手術から7日以内に役所に死産届を提出します。その後、火葬許可証が発行されます。
術後検診
必ず医師から示された日時に来院するようにします。
初期中絶と中期中絶の違いとは
手術方法のみならず、法律上の扱い、死産届、埋葬、心理的ストレスなどに大きな違いがあります。
期間
初期中絶は妊娠11週6日目まで、中期中絶は妊娠12~21週6日目までです。
方法
初期中絶は掻把術または吸引法です。中期中絶は人工的に陣痛を促します。
痛み
初期中絶は、麻酔を投与されているためほぼ無痛です。中期中絶は、通常の出産時と同程度の激しい痛みです。
手術の時間
初期中絶は10~20分程度です。中期中絶は長時間かかります。
法律上の扱い
初期中絶は人口妊娠中絶、中期中絶は人口死産です。
死産届と埋葬
中期中絶のみどちらも行います。死産届を役所に届けます。その後に埋葬します。
心理的ストレス
初期中絶の場合もありますが、中期中絶はより大きな精神的負担を負うことになります。
まとめ
肉体的にも精神的にもダメージを負うことになります。中絶を決断した後の行動を早くとるようにしましょう。母体に大きな影響を与えるので、手術前日、当日、術後検診では、必ず医師の指示に従うようにしてください。また、初期中絶と中期中絶では、法律上の扱いが違います。これにより女性に与えるダメージがより大きくなることが懸念されます。
悩んでいる間にも胎児は成長して大きくなります。まずは、病院やクリニックの検査を受診しましょう。また、悩みを自分だけで抱えていても解決しないので、心理カウンセラーや信頼できる人に相談するようにして早めに解決できるようにしてください。